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八乙女光くんを応援しています

薔薇と白鳥⑤ 6月23日マチネ

 

6月23日 マチネ…

 

とうとう来てしまいました私的ラストの薔薇と白鳥。

 

家からグローブ座に着くまでに感じた気持ちすら大切にしたくて、全ての感情を覚えておきたくて、今日はずっと神経を研ぎ澄ませて過ごしました。

 

ブログやツイッターの文章しか見てない方には伝わっていないかもしれませんが、私は人前で感情を出すタイプではありません。

心の中では色んな感情があっても、それを素直に表に出すのは苦手なので、基本的に冷静な人間だと思われていると思います。

中学生の頃、仲のいい友人に「まっちゃん(私)って、私のお葬式でも泣いてくれなそう」って言われたくらい…笑(さすがにそんな非情な人間ではないですが!!)

コンサートで声を出すのも苦手で、どんなに興奮しても、グッと胸のうちに秘めてしまうし、本当にいつも、ストーカーチックに陰から光くんの活躍を見届けて満足しています。

 

だから、今日はまさか、そんな私が、いくら最後とはいえ、5回も観てきた舞台で、涙が止まらなくなるなんて思ってもみませんでした。

現場で泣いたのは初めての経験です。

今日は劇中から既に何度か泣きそうになりましたが必死で耐えていました。

でも、カーテンコールで光くんを見たら、あぁ本当に光くんってすごいなぁ。光くんを知って好きになって良かったなぁ。って急に涙が溢れてきて、でも拍手は止められないから涙を拭えなくて、泣きながら拍手を贈り続けました。

終演後、涙と鼻水を止めるためにトイレに駆け込んだら、安心感からか もっと涙が止まらなくなって、終いには嗚咽を漏らすくらいで…。

あぁきっとトイレ並んでるだろうから早く出なきゃって焦りながら、もうお腹壊してう〇こしてる人だと思われたらいっか、とか、なんかくだらない事を考えながら、とにかく必死に必死に涙を止めて、グローブ座を後にしました。

グローブ座からの帰り道は雨でしたが、泣いた後の顔を傘で隠せたので、雨が降ってくれて良かった~と思いながら駅に向かいました。

 

 

この涙の主成分はなんだったのか…

 

 

色々な想いはありますが、一番は、光くんのお芝居の変わり具合に純粋に感動したんだと思います。

 

私も含めて、複数回見た人が口を揃えて言う、光くんの演技の進化、いや深化。

15日ぶりの観劇で、それを今日は、これでもかっていうくらいに見せ付けられました。

 

あぁ、とうとう光くんがマーロウを操り始めたなって思いました。

最初の頃は制御しきれなかったマーロウの感情を 自由自在に操って、光くんはそれはもう生き生きと、すごく楽しそうにお芝居をしていました。

例えるなら、暴れ馬を手懐けて完全に乗りこなしているような、そんな軽快さでした。(え?この例え伝わる?)

そして、今まで言いにくそうだった台詞は、区切り方を変えたり、間をとったり、感情の表現方法を変えたりして、"光くん自身が"滑舌の事で指摘を受けるのをすごく気にしていて、試行錯誤を繰り返して克服したんだな、と思いました。

光くんの台詞回しで、今まで特に鬼門だったのは「ヘンリー6世」のトールボットをジョーンに説明するところ、「エドワード2世」のモーティマーの最期の台詞、同じく「エドワード2世」でフライザーと演じる劇中劇かなと思いますが、その全ての台詞回しが今日は完璧でした。ここの3つのシーンは、台詞自体が難しい上に、マーロウがかなり興奮して感情を昂ぶらせているので、台詞の聞き取りやすさと感情表現のバランスがすごく難しい場面だと思います。

(ただ、私としては、台詞の明瞭さだけが演技の善し悪しでは無いという考え方なので、総合的な表現方法では、ここの部分は前の方が好きだったな、とかそう言う個人的な好みはありますけどね。)

私が光くんのお芝居で、特に優れた武器になっていると思うのは、表情の演技、特に瞳の表情の演技です。そして間の取り方。この2つの武器が、多くを語らなくても、役の心情を伝えることができる光くんの高い表現力に繋がっていると思っています。

でも、正直、台詞の表現方法については、これまで そんなに注目していませんでした。

だから、この舞台での台詞量の膨大さや台詞の難しさは、光くんにとってはかなりの挑戦だったのではないかと思います。光くんのお芝居の武器の中では、比較的「弱い武器」でずっと戦っていかなければならないから。

その「弱い武器」を鍛え上げて、よくぞここまで来たなぁと思うと、本当にどれだけ努力したんだろう、この人やっぱりすごい人だな、と…。

光くんは、恐らく台詞の伝わりやすさを優先して、マーロウの感情の表現方法をどんどん変えていったと思うんですが、怒りの表現にこんなにバリエーションがあるのかって驚いたし、この台詞はこういうトーンに変えたら、こんな風にコミカルで笑いが起きる場面になるんだ!とか、光くんの表現方法の引き出しの多さにも感心したし、光くんの演じ方ひとつで、共演者の演技も観客の反応も変わっていくのを目の当たりにして、マーロウを操りながら、舞台を そして観客の心を操る光くんに 劇中何度も、すごい!すごい!すごい!って思いました。

 

光くんなら、どんなに高い壁でも絶対乗り越えてくれるって、薔薇と白鳥の感想ブログの初期の方でも書きましたが、本当に絶対乗り越えてくれるんですよ!!いつも期待以上の期待に応えてくれるんですよ!!!

 

もちろん、制作側はどんな公演でも一回で伝わる舞台を前提にしていると思うし、何度も何度も観て変化に感動するというのは、舞台本来の味わい方では無いかもしれません。

でも光くんがひかぺで苦悩を見せてくれたからこそ、この変化はより良いものを観てもらいたいっていう光くんの向上心と努力の結晶なんだと感じて、5月29日の初見の時点で既に私は充分満足していたのに、本当に今回の舞台では贅沢な楽しみ方をさせて貰ったなぁと思います。

 

 

マーロウは、型破りで自由奔放で口が悪くて喧嘩っ早くて、でも情熱的で詩人としての矜持があって人思い。

マーロウに対するキャラの認識は最初見た時から全く変わらないのに、どんどん光くん自身の人間性と融合して共鳴して深化していくマーロウ。

光くんが演じたマーロウは、本当にこういう性格で生きていたのかもしれない、そんな説得力があって、お墓も残っていないマーロウという天才劇作家がいた事を知ってもらいたいという光くんの想いは、十分すぎるほどに私の胸に響きました。

 

 

東京千秋楽にも、大阪公演にも入れないけれど、こんなに楽しませて貰って、夢のような1カ月間に、今 私は心から満足しています。

もう薔薇と白鳥を観れない寂しさはあるけど、マーロウの最期みたいに、私には思い残す事は何もありません。

 

 

そして、実は今週で妊娠32週を迎えた私は、これにてオタク活動も産休に入ります。

出産前に光くんの舞台が観れて本当に本当に良かった…。本当に本当に本当に…。

 

これからも、光くんが大好きなお芝居をずっとずっと続けられますように。

 

ずっとずっと応援しています。