薔薇と白鳥 ひかぺの件
当日券チャレンジに失敗し、次の観劇は7日なので、次回の観劇までに一度、気持ちの整理をしておきます。
マーロウの命日である公演で、納得のいく演技ができず、ひかぺで悔しさを綴ってくれた光くん。
私はその日の昼公演に入っていましたが、光くんが悔しいと思ったのは、どちらかといえば夜公演の方なんでしょうか。
確かにその日の公演は、台詞を噛んだり言い直したり、滑舌があまくて聞き取りづらかったり、台詞を飛ばしてしまったり、前日の公演より台詞のミスは格段に多かったな、と思います。
前日の29日はノーミスではなかったですが、あれだけの台詞量をあれだけの熱量で喋り続けられるのは本当に凄いな、と純粋に感動したので、少しくらいの台詞ミスは、私は全く気になりませんでした。
一方マーロウの命日公演は、台詞ミスこそ多かったものの、本当に熱量が凄すぎて、マーロウの感情は痛いくらいに伝わってきました。感情が先走り、台詞が上手く付いてこないもどかしさが、マーロウのイライラした気持ちにリンクして、本物の光くんまでマーロウに飲み込まれてしまったのかな…なんて思ったくらい。
光くんは、いつも、苦難に直面しても自分が乗り越えるまでは、ファンには話してくれません。
「あの時は実は◯◯だった」みたいに自分が乗り越えてからファンに報告してくれることはあっても、戦っていてる最中は、戦っていることを口にしない光くんを、私は本当に強い人だと思っていました。
でも、今回初めて、悔しさと戦う姿をファンにも見せてくれて、それくらい、光くんにとって今回の舞台は大きな壁なんだと、痛感しました。
きっと、ファンに宣言することで、退路を絶って、目の前の壁を乗り越える力にしようと思ったのでしょう。
今回の舞台が始まるまで、楽勝すぎて物足りなかったら嫌だなぁ、なんて考えていた私って本当に浅はか…笑
でも、やっぱり、高い壁を乗り越えていく光くんを見るのが大好きな私は、どこかでヨシ!ヨシ!と思ってしまいます(鬼)
だって、光くんは必ず乗り越えるまで努力する人ですからね!
とは言え、あんなひかぺを見てしまったら、その後の舞台の出来栄えはどうだったんだろう、と気になって、ここ数日それなりに検索していました。
マーロウの命日から休演日を1日挟んで、6月1日の公演は、見違えるように芝居が変わっていた、という感想を見た時は本当に安心したと同時に、やっぱり光くんは努力の人!本当に素晴らしい!と心の中で拍手喝采でした。
光くんは、役の感情になりきって演じるタイプだからこそ、今回のような気性の激しい役で、しかも膨大な量の台詞があると、感情と台詞のバランスを取るのが難しいんだろうと思います。
マーロウはとにかく激情の人なので、台詞を正確に言う為には、ある程度冷静になって役の感情をコントロールしなければならないでしょうし、かと言って台詞を意識し過ぎると、マーロウの感情が伴わず嘘臭くなってしまう。
マーロウの怒りや苛立ちを、怒鳴ることや声を荒げることで表現し続けると、台詞が回らなくなっていくでしょうから、感情の表現方法にバリエーションを付けることで、台詞を伝えやすくする工夫が必要なのかもしれません。
この、感情と台詞の黄金比を習得したら、光くんの芝居はまた一つ大きく成長するんだろうな、と思うと本当にワクワクします。
ただ、光くんの舞台の出来栄えが気になってツイッター検索をして思ったのが、滑舌に関しての感想の多さですね。
光くんの歯列矯正については、それだけを話題にしてブログを書いたくらいなので、光くんが矯正を始めたであろう2015.12月頃からずっと注目してきました。
矯正していようとしていまいと、私は光くんに演技のお仕事を続けて欲しいし、演技のお仕事をしている以上は、プロとして、矯正を理由に芝居のクオリティを下げてはいけないだろうと思っています。
光くん自身が、歯列矯正をしていることをオープンにしていないのも、それを出来ない事の言い訳にしたくないからだと思うし、今回の舞台でも「矯正をしているから台詞が聞き取りづらいのは仕方ない」なんて、勝手にファンに同情されたくはないはずです。
例えば孤食ロボットの時は、敢えて舌ったらずなキャラクターとしてオットリを演じる事で、矯正をうまく利用していたと思います。
もちろん、マーロウは舌ったらずな役と言う訳にはいかないので、言い回しに苦戦する部分は、感情の表現方法を変えたりしながら、滑舌が~等と言われないテンポや声のトーンを見つけるしかないのかな、と思います。
矯正をしているからと言って、諦める必要は、絶対にないと思います。
だって諦めてしまったら、今度は本当に矯正が終わるまで、光くんのお芝居は見れないかもしれない。
それは、光くん自身も、ファンも望んでいないはずです。
私の中では、光くんのマーロウは、感情の部分では既に充分出来上がっていると思います。それくらい伝わってくるものがある。
後は台詞がより明瞭に伝わるように、その感情の表現方法を練っていってブラッシュアップしていくだけです。(いや、もちろんそんな簡単にできる事ではないですよ!!!)
ただ、台詞の聞き取りやすさだけがお芝居ではないですからね。
光くんは何といっても表情の演技がピカイチだし、所作が美しいし、そういう光くんの演技の長所にも目を向けて、全身で光くんのマーロウを感じてほしいなぁ、と。
そして何より、その日にしか生まれない役者同士の掛け合いが舞台の面白さですし!
と、色々書いてみましたが、この舞台を観てどう感じるかは、その人次第。
たくさんの人に楽しんで貰える舞台になってほしいです。そして、光くんのお芝居が1人でも多くの人に伝わってくれるといいな。
明日はまた休演日。光くんはきっと、時間を見つけて、明日も自分自身が納得できる演技を追求していることでしょう。
また、7日に、どんなマーロウに会えるか楽しみにしたいと思います。